TPA日記

主に医療、薬学、薬局、薬剤師に関するコラムを書いていきます。(TPA:Tahara Pharma Advance。TPAは実在する研究所、組織、法人等ではなく、私個人の執筆の勉強及び備忘録として記載しているものです。)

2016年度調剤報酬改定にも影響か?

2月10日付け朝日新聞朝刊1面トップ記事。


薬のカルテ17万件未記載 調剤薬局「くすりの福太郎」:朝日新聞デジタル

 

同紙では2面で薬剤服用歴管理指導料について解説、さらに社会面でも大きく扱っている。

本部から、監査に備えて薬歴を書くようにと指示があったことや、抜き打ち検査ができないルールであることを厚労省保険局医療課のコメントとして載せている。

 

忙しくて薬歴書きまで手が回らないという現場の声もあるが、薬歴を確認することでできる疑義照会もあるだろう。説明(指導)にも薬歴が必要ないということになれば、この管理料の存在意義は薄くなる。

とはいえ、薬剤師法に照らせば指導は必須のことである。

以前から医師はカルテを書いても管理料を算定できないのに、なぜ調剤報酬では認められているのか、という意見があった。

今回の報道は2016年度調剤報酬(診療報酬)改定論議にも一石を投じる事件になりそうな気がする。

薬歴を書く、服薬状況・残薬・後発品希望を確認する等々、ルールに沿った業務を行えないということは問題である。

大多数のきちんとやっている薬局、薬剤師が馬鹿を見ないようにして欲しいものだ。