在宅専門の診療所の認可と在宅患者の状態別評価のゆくえ
去る2月18日、中医協総会が開催された。
傍聴もせずに論じるのはどうかと思うが、資料を読み、その後の報道を受けてコメントしたい。
注目したのは在宅医療についてだ。
当日の在宅医療に関する資料。
http://www.mhlw.go.jp/file/05-Shingikai-12404000-Hokenkyoku-Iryouka/0000074433.pdf
論点は2つで、ひとつは外来機能を有しない在宅専門の診療所を認めるかどうか。もうひとつは在宅患者の状態の差が大きいことをどう評価するか、である。
前者については、今回の介護報酬改定で在宅から地域での生活の場に復帰させることをリハビリの目標に方向転換したように、在宅と地域、在宅と外来を行き来することを求めてきている。これは地域包括ケアの概念とも一致している。
ということは「かかりつけ医」を標榜する以上、在宅、外来の双方の機能を併せ持つことが必要とされるのではないだろうか。
後者の在宅患者の状態別評価だが、これは行うべきであろう。DPCにおいても重症度評価を行うため、CCPマトリックスの導入が検討されている。急性期病床においては医療・看護必要度が導入されている。療養病床では医療区分、ADL区分によるマトリックス評価が早期に導入されている。
こうして考えると、在宅のみ患者の状態像を反映しない一律評価であることが、実体を反映していないように思えてくる。
在宅医療の方向性については、今後も中医協での審議内容に注目していきたい。